この記事は2026年8月2日に価格情報を更新しました。 初出は2026年6月14日です。発売から2ヶ月が経ち、両機とも値下がりしたほか、競合のBose Ultra Open Earbudsとの価格関係が逆転し、旧フラッグシップのOpenDots ONEがAirと同価格帯まで下がるという変化がありました。
耳を塞がない「イヤーカフ型(オープンイヤー型)」は、いま最も成長しているイヤホンのジャンルです。骨伝導で市場を切り拓いてきたShokzが、そのイヤーカフ型の新ラインとして「OpenDots 2」と「OpenDots Air」を2026年6月4日に同時発売しました。
発売時の価格は、フラッグシップ寄りのOpenDots 2が税込29,880円、エントリー寄りのOpenDots Airが税込19,880円。ちょうど1万円差でした。2026年8月時点では両機とも値下がりしており、実売は27,800円と17,320円です。差額は約1万円のまま維持されています。本体の見た目も装着方式もよく似ているこの2機種、いったい何が違って、どちらを選べばいいのか——気になっている方は多いはずです。
この記事では、両機を並べて比較し、「1万円の差がどこに出るのか」を“明確に違う項目”と“実は共通の項目”に仕分けして整理します。そのうえで、用途別にどちらを選ぶべきかまで踏み込みます。ぜひ最後までご覧ください。

今回比較する2機種・価格・発売日
| モデル名 | 立ち位置 | 発売日 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| Shokz OpenDots 2 | パフォーマンス・フラッグシップ | 2026年6月4日 | 29,880円(実売27,800円) |
| Shokz OpenDots Air | スタンダード(入門) | 2026年6月4日 | 19,880円(実売17,320円) |
どちらも同じ発売日で、立ち位置は「全部入りの2」と「軽快なAir」という棲み分けです。まずはスペックを横並びで見てみましょう。
基本スペック比較表
| 項目 | OpenDots 2 | OpenDots Air |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 29,880円(実売27,800円) | 19,880円(実売17,320円) |
| 本体重量(片側) | 6.4g | 6.3g |
| ドライバー | デュアル11.8mm(Bassphere 2.0) | デュアル11.8mm(Bassphere) |
| 対応コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC |
| Bluetooth | 6.1(マルチポイント対応) | 6.1(マルチポイント対応) |
| 再生時間(単体/ケース込み) | 最大10時間/40時間 | 最大9時間/36時間 |
| 充電方式 | USB-C+ワイヤレス(Qi) | USB-Cのみ |
| 急速充電 | 5分で約2時間再生 | 10分で約2時間再生 |
| 防水(本体/ケース) | IP57/IP54 | IP55/非対応 |
| マイク | 空気伝導×2+骨伝導×1 | 空気伝導×2 |
| 空間オーディオ | Dolby Audio対応 | 非搭載 |
| 操作 | タッチ+感圧センサー | タッチ |
| カラー | パールホワイト/グレー/ブラック | ブラック/デイブレイクパープル |
こうして並べると、価格は1万円違うのに、装着方式・ドライバー構成・Bluetooth・コーデック・マルチポイントといった“土台”はほぼ共通だと分かります。では差額の正体はどこにあるのか、次で掘り下げます。
価格差1万円の正体
結論から言うと、約1万円の差は「音の没入感」「通話の強さ」「タフさ・利便性」の3点に集約されます。逆に言えば、それ以外の基本性能は驚くほど共通しています。
明確に“違う”4つの項目
- 音響と没入感:OpenDots 2は新世代の「Bassphere 2.0」と音の反射経路を見直す「MirrorPitch」、さらに立体的な「Dolby Audio」を搭載。Airは前世代の「Bassphere」止まりで、Dolbyは非搭載です。
- 通話マイク:OpenDots 2は空気伝導2基に加えて「骨伝導マイク」を1基搭載。風の強い屋外や騒がしいカフェでも自分の声だけを正確に届けられます。Airは空気伝導2基で、静かな室内向けです。
- タフさと充電:OpenDots 2は本体IP57+ケースIP54で汗や急な雨に強く、Qiワイヤレス充電にも対応。Airは本体IP55でケースは防水非対応、充電はUSB-Cのみです。
- 操作の確実性:OpenDots 2は押し込む力を検知する「感圧センサー」で誤作動しにくい設計。Airは一般的なタッチ操作です。
実は“共通”の土台
一方で、Shokzは基本体験には妥協していません。形状記憶合金を使ったクリップ機構「JointArc」による装着感、逆位相で音漏れを抑える「DirectPitch」、最新のBluetooth 6.1とマルチポイント、左右を自動判別する装着検出、専用アプリの4種EQ——これらはすべて両機で共通です。つまりAirは「安かろう悪かろう」ではなく、上位機の土台をそのまま受け継いだうえで、付加価値だけを削ったモデルなのです。
Shokz OpenDots 2
OpenDots 2は、Shokzが「Light Clip, Incredible Sound」と銘打つパフォーマンス・フラッグシップです。
特徴・強み
- オープンイヤーの弱点を技術で潰す:Bassphere 2.0とMirrorPitchで低音の逃げを補い、歪みを従来比70%低減。Dolby Audioで音場も広がります。
- どこでも通話できる骨伝導マイク:風や雑音に物理的に強く、屋外のWeb会議や通話でも声が埋もれません。
- タフで便利:IP57の防浸性能、Qiワイヤレス充電、5分で約2時間の急速充電と、日常の安心感が高い構成です。
実際の使用感(メディア評価)
海外メディアのSoundGuysは、旧モデルから価格を据え置いたままBassphere 2.0・骨伝導マイク・IP57・Bluetooth 6.1を盛り込んだ点を評価し、「完全な体験を望むならOpenDots 2を選ぶのが最も簡単な決断」と結論づけています。一方で、LDACなどの高解像度コーデック非対応は惜しいと指摘されています。Esquireも音質・快適さ・価格のバランスが「スイートスポットを突いている」と高評価でした。
こんな人におすすめ
屋外での通話・Web会議が多いビジネスパーソン、汗や雨にさらされる本格的なスポーツ層、そして音楽や映像の没入感まで求めるエンタメ派に向いています。1万円の上乗せ分は、主に「通話の信頼性」と「タフさ」に効いてきます。
Shokz OpenDots Air
OpenDots Airは「Clip on Your Style」を掲げる、軽快でアクセスしやすいスタンダードモデルです。

特徴・強み
- 上位機ゆずりの土台:JointArcの装着感、DirectPitchの音漏れ抑制、Bluetooth 6.1、マルチポイント、自動装着検出を2万円弱で実現しています。
- 軽快なデザイン:片側6.3gと軽量で、デイブレイクパープルなどファッション性の高いカラー展開も魅力です。
- 日常使いに十分:静かな室内の通話なら、デュアルAIマイクで環境ノイズを95%以上抑制。本体はIP55で日常の汗や小雨に耐えます。
実際の使用感(メディア評価)
国内のMac Fanは、イヤーカフ型でありながらDirectPitchによって音漏れがしにくい点と、単体9時間・ケース込み36時間という1日中使えるバッテリーを、日常使いで非常に有用だと評価しています。海外メディアのEsquireも、価格と機能のバランスを考えるとAirが「より良い半身」になり得ると指摘しており、上位機との差を理解したうえで割り切れる人にとっては、Airの方がむしろ満足度が高いケースもあるという見立てです。
こんな人におすすめ
初めてイヤーカフ型を試す人、在宅ワークや家事の「ながら聴き」が中心の人、ワイヤレス充電やケースの防水を必要としない人に最適です。骨伝導マイクやDolbyに価値を感じないなら、Airで十分すぎる満足が得られます。
イヤーカフ型という選択
最後に、そもそもイヤーカフ型が自分に向いているかを確認しておきましょう。最大の魅力は、車の接近音やアナウンス、オフィスでの呼びかけを自然に聞き取れる「状況把握力」と、耳穴を塞がない快適さです。一方で、構造上アクティブノイズキャンセリング(ANC)は積めず、地下鉄や飛行機のような騒音下では音楽のディテールが埋もれがちです。低音も逃げやすい傾向があり、Shokzはこれを前述の音響技術で補っています。
同じイヤーカフ型の競合は、この2ヶ月で状況がはっきり変わりました。初出時に「約39,600円」と紹介したBose Ultra Open Earbudsは、現在の最安が26,195円まで下がっています(88店舗)。つまりOpenDots 2(27,800円)より安いという逆転が起きています。Boseは豊かな低音が魅力で、価格.comの満足度も3.98(61件)と評価が蓄積しています。一方で装着が耳の形にシビアという声は変わらずあり、骨伝導マイク・IP57の防水・Qiワイヤレス充電を備えるのはOpenDots 2だけです。価格で選ぶ理由はなくなりましたが、屋外の通話とタフさで選ぶ理由は残っています。
なお、両機が対応する「SBC/AAC」というBluetoothコーデックが何を意味し、なぜLDACのようなハイレゾ系に非対応なのかは、以下の記事で詳しく解説しています。イヤホン選びの基礎知識として押さえておくと、スペック表の読み方が一段わかりやすくなります。
また、両機の防水性能を表す「IP57」「IP55」といった等級の見方は、こちらの記事でまとめています。スポーツや雨の日に使うなら、数字の意味を知っておくと選択を誤りません。
Airを選ぶ前に、旧フラッグシップ「OpenDots ONE」を見ておく
発売から2ヶ月経ったことで、初出時には書けなかった論点が出てきました。前世代のフラッグシップ「OpenDots ONE」が値下がりし、OpenDots Airとほぼ同じ価格帯に入ってきたことです。
OpenDots ONEは2025年6月12日発売で、当時の価格は27,880円。それが現在は最安16,500円(82店舗)まで下がっています。41%の下落です。
| 項目 | OpenDots Air | OpenDots ONE(旧フラッグシップ) |
|---|---|---|
| 現在の最安(税込) | 17,320円 | 16,500円 |
| 発売時価格(税込) | 19,880円 | 27,880円 |
| 発売日 | 2026年6月4日 | 2025年6月12日 |
| ドライバー | デュアル11.8mm(Bassphere) | 16mmカスタム |
| Dolby Audio | 非対応 | 対応 |
| ワイヤレス充電 | 非対応 | 対応 |
| 防水(本体) | IP55 | IP54 |
| 再生時間(単体/ケース込み) | 9時間/36時間 | 10時間/40時間 |
| 価格.com 満足度 | 3.00(1件) | 4.57(33件) |
| 価格.com 人気順位 | 273位 | 19位 |
ONEのほうが約800円安いうえに、Airにはない Dolby Audio とワイヤレス充電を備えています。 価格.comの評価も、ONEは満足度4.57を33件のレビューで積み上げているのに対し、Airは3.00(1件)で人気順位も273位と伸びていません。
ただしAirを擁護しておくと、レビュー件数が33件と1件では比較の土俵が違います。発売2ヶ月の製品に評価が集まっていないのは当然で、満足度3.00をそのまま実力と読むのは早計です。AirはBluetooth 6.1、Bassphere、本体IP55(ONEはIP54)と、土台そのものは新しい世代です。
整理すると、新しい設計とサポート期間を取るならAir、機能の多さと価格のこなれ具合を取るならONE。「Airで十分」と考えている方は、購入前にONEの実売も一度見ておく価値があります。
どっちを選ぶ?タイプ別おすすめ
比較を踏まえて、ニーズ別に最適な1台を整理します。
◆ 通話・Web会議の質を最優先するなら → OpenDots 2
骨伝導マイクの有無は、屋外通話の信頼性に直結します。外で話す機会が多いなら、ここだけでも1万円差を払う価値があります。
◆ 本格的なスポーツ・雨の日も使うなら → OpenDots 2
本体IP57+ケースIP54、感圧センサー、Qi充電と、ハードに使うほど差が効いてきます。
◆ 音楽・映像の没入感を求めるなら → OpenDots 2
Dolby AudioとBassphere 2.0による立体的なサウンドは、エンタメ用途で明確なアドバンテージになります。
◆ 初めてのイヤーカフ型・ながら聴き中心なら → OpenDots Air
上位機の装着感と音漏れ抑制をそのまま受け継ぎつつ2万円を切る価格は、入門として極めて優秀です。
◆ とにかくコスパ重視なら → OpenDots Air
ワイヤレス充電やケース防水が不要なら、1万円を節約してAirを選ぶのは賢明な判断です。
よくある質問(FAQ)
- Q発売から2ヶ月経ちましたが、価格は下がりましたか?
- A
下がっています。OpenDots 2は29,880円→実売27,800円、OpenDots Airは19,880円→実売17,320円になりました(2026年8月2日時点の価格.com最安)。ただしShokz公式ストアは29,880円/19,880円のままで、代わりに会員向けのポイント還元(OpenDots 2で2,988ポイント)と24ヶ月保証・30日返品保証が付きます。
- QOpenDots Airと旧モデルのOpenDots ONE、どちらがいいですか?
- A
悩ましいところです。旧フラッグシップのOpenDots ONEは実売16,500円まで下がっており、Air(17,320円)より安いうえにDolby Audioとワイヤレス充電に対応しています。一方でAirはBluetooth 6.1や本体IP55といった新しい土台を持ちます。新しさを取るならAir、機能と価格のこなれ具合を取るならONE、という選び方になります。
- QBose Ultra Open Earbudsと比べるとどうですか?
- A
価格の関係が逆転しました。初出時は約39,600円でしたが、現在の最安は26,195円でOpenDots 2より安くなっています。低音の量感を重視するならBose、屋外での通話品質(骨伝導マイク)・IP57の防水・ワイヤレス充電を重視するならOpenDots 2です。
- Qハイレゾ系のコーデックに対応したイヤーカフ型はありますか?
- A
あります。ゼンハイザーのACCENTUM Clipが2026年7月30日に発売され、LDACに対応しています(実売31,680円)。イヤーカフ型でハイレゾ系コーデックを使いたいなら選択肢になります。OpenDots 2/AirはいずれもSBC/AACのみです。
- Qどこで買うのが安いですか?
- A
2026年8月2日時点では価格.comの最安が最も安く、OpenDots 2は57店舗、OpenDots Airは44店舗が登録されています。ただしShokz公式ストアは24ヶ月保証・30日間返品返金・会員ポイント還元が付くため、実質的な差は縮まります。Amazonのセール時期(Prime Dayでは OpenDots 2 が10%オフ)も狙い目です。
まとめ
OpenDots 2とOpenDots Airは、装着感・ドライバー・Bluetooth・コーデックといった“土台”を共通にしつつ、上位機だけが「骨伝導マイク」「Dolby Audio」「IP57+Qi充電」「感圧センサー」という付加価値を持つ、という関係でした。
- OpenDots 2(実売27,800円/発売時29,880円):通話の信頼性・タフさ・没入感まで全部欲しい人のフラッグシップ
- OpenDots Air(実売17,320円/発売時19,880円):上位機の土台を受け継ぎ、軽快さとデザイン・価格に振ったスタンダード
- 共通の強み:JointArcの装着感、DirectPitchの音漏れ抑制、Bluetooth 6.1とマルチポイント
- 共通の弱点:ANC非搭載で騒音下は苦手、SBC/AACのみでハイレゾ系コーデックには非対応(LDACが必要ならゼンハイザーACCENTUM Clipが選択肢)
私自身、密閉型のカナル型を長く使ってきた立場ですが、e☆イヤホンでオープンイヤーを聴き比べるたびに「周囲の音を残したまま聴ける安心感」は唯一無二だと感じます。屋外での通話やスポーツが多いならOpenDots 2、まずは耳を塞がない快適さを気軽に試したいならOpenDots Air——自分の使い方に正直に選べば、後悔のない1台が見つかるはずです。ぜひ手に取ってみてください。




