水月雨 MoonDrop Space Travelは、13mmチタンドーム振動板を搭載した完全ワイヤレスイヤホンで、音質・デザイン・ANC機能のすべてにおいてコストパフォーマンスが非常に高い製品です。
この記事では、水月雨 MoonDrop Space Travelの音質、バッテリー性能、ANC性能、そして装着感などを詳しくレビュー。水月雨 MoonDrop Space Travelを検討している方や、低価格で高音質なイヤホンを探している方にとって、本記事は購入前の判断材料となるはずです。水月雨 MoonDrop Space Travelの魅力と注意点を実際の仕様・体験をもとに深掘りしていきます。
水月雨 MoonDrop Space Travelの製品概要

スペック表
項目 | 詳細 |
---|---|
モデル名 | Moondrop Space Travel |
ドライバー | 13 mm チタン・ドーム合成振動板ダイナミック |
Bluetooth バージョン | 5.3 |
コーデック | SBC, AAC |
対応プロファイル | A2DP / AVRCP / HFP / HSP |
通信距離 | 約10 m(障害物なし) |
ANC | シングルフィードフォワード方式、最大〜35 dB、3 kHz帯域まで対応 |
外音取り込み | 音声通過モード(200–1000 Hz帯域重点) |
低遅延ゲームモード | あり(約55 ms) |
タッチコントロール | カスタマイズ可能(MOONDROP Linkアプリ対応) |
バッテリー仕様 | 片耳:4時間 ケース込み:12–16時間 |
充電方式 | USB‑C:イヤホン約1時間、ケース約1.5時間 |
バッテリー容量 | イヤホン:3.7 V / 37 mAh ケース:3.7 V / 380 mAh |
サイズ/重量 | イヤホン:約33×22×22 mm・4.2 g ケース:約26×55×44 mm |
防水性能 | IP等級なし(非防水) |
マイク・通話 | 通話対応マイク搭載。簡易環境で良好 |
外観デザイン | スケルトン風蓋付きケース。スティック型イヤホン。ユニークな宇宙テーマ |
音質:価格を超えるチューニング
Space Travelの音質は、低価格イヤホンの中でもトップクラス。13mmの大口径チタンドームドライバーを採用しており、ナチュラルで解像度の高いサウンドを実現しています。高音域は伸びが良く、女性ボーカルや弦楽器の艶やかさが印象的。一方で中低域は少し控えめながら、音場の広さとバランス感に優れており、長時間リスニングでも疲れにくいのが特徴です。
ANCと外音取り込み:実用十分のノイズ制御
シングルフィードフォワード方式のANCは、最大35dBの騒音低減に対応。地下鉄やカフェなどの環境音をしっかりカットしてくれます。完全な静寂とはいきませんが、価格帯を考えれば驚くほどの効果。外音取り込みモードも搭載されており、通勤中の安全性や会話時の利便性も確保できます。
装着感と操作性:軽量で快適、アプリ連携も便利
イヤホンは片耳4.2gと軽量で、スティック型のデザインも相まって安定した装着感。長時間の使用でも耳が痛くなりにくく、通勤・通学の強い味方になります。MOONDROP Linkアプリによる操作カスタマイズも可能で、音量調整やモード切替を自分好みに設定できます。
バッテリー性能:及第点レベル
再生時間はイヤホン単体で約4時間、ケース併用で最大16時間と、ANC付きTWSとしては標準的。長距離移動や連続使用にはやや物足りなさを感じる場面もあるかもしれませんが、日常利用であれば十分です。充電もUSB-C対応でスムーズ。
デザインと価格:宇宙をテーマにした独特の美しさ
Space Travelのデザインは透明感のあるスケルトン風のケースと、宇宙をモチーフにしたユニークなルックスが特徴。価格は6,000円台と非常にリーズナブルで、初めてのTWSやサブ機としてもおすすめです。視覚的にも楽しいガジェットとして所有欲をくすぐります。
気になるポイント・注意点(懸念点)

防水性能がないので屋外使用には注意
「Space Travel」はIP等級の防水規格が明示されておらず、汗や雨に弱い可能性があります。通勤・通学のような日常使用でも、突然の雨や水濡れに注意が必要です。スポーツやジムでの使用にはやや不向きで、水気の多い場面では避けるべきと感じました。
再生時間が短めで、長時間利用には不安
本体のみで約4時間、ケース込みでも最大16時間の再生時間は、TWSイヤホンとしては平均かそれ以下の部類です。他社製品では20〜30時間以上持つモデルも多く、外出時に頻繁に充電が必要になる点はややネック。出先で長時間使う方には不向きです。
aptX・LDACなどの高音質コーデックに非対応
対応コーデックはSBCとAACのみで、ハイレゾ対応や低遅延に強いaptX・LDACには非対応です。音質自体は優秀ですが、コーデックによる高音質再生を重視するユーザーにはやや物足りなさがあるかもしれません。特にAndroidユーザーにはこの点が気になるところです。
ノイズキャンセリングは低価格なりの性能
ANC機能はあるものの、ハイエンド機に比べると遮音性や環境音低減能力は控えめ。特に電車や飛行機のような重低音ノイズは残りがちで、「静寂が得られる」というより「気休め程度」の印象。静かな環境を求めるなら、もう少し上位のモデルが無難です。
アプリ機能が最小限で物足りない
「MOONDROP Link」アプリでは、タッチ操作のカスタマイズは可能ですが、EQや細かなチューニングは不可。音質の調整やプリセットの切り替えなど、ソフトウェア面の自由度は低く、機能拡張性に乏しい印象です。
自分が使うならここが気になる
個人的には、「防水なし+再生時間が短い+高音質コーデック非対応」という三点が同時にあると、外出用メイン機として使うにはやや不安です。逆に言えば、室内使用やサブ機として使うには十分な性能なので、シーンを選べば活用度は高いと感じます。
こんな人におすすめ(想定読者)
コスパ重視で音質に妥協したくない人
「5,000円台でこの音質!?」と思わず唸る完成度。価格を抑えつつ、音質を妥協したくない人にぴったりのイヤホンです。特に、アンダー1万円帯で“聴かせる音”を求めている人には、選択肢の一つとして強くおすすめできます。
初めてのワイヤレスイヤホンを探している人
TWSデビューを検討しているユーザーにも最適です。接続の安定性・軽量な装着感・操作のわかりやすさなど、初心者でも扱いやすい設計で、音質も申し分なし。安価ながらANCや外音取り込み機能も備えており、機能面でも満足度は高めです。
比較対象になりそうな製品
製品名 | 比較ポイント |
---|---|
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS | 同価格帯でaptX Adaptive対応・オープン型設計 |
QCY T13 ANC | ANC付き低価格TWSとしての競合機種 |
Redmi Buds 5 | ANC+外音取り込み+コスパという面で類似 |
Moondrop CHU II(有線) | 同社製で音質に定評あり。TWSとの住み分け用 |
水月雨 MoonDrop Space Travel|気になる疑問

- Qどのコーデックに対応していますか?
- A
対応しているコーデックはSBCとAACのみです。aptXやLDACには非対応です。
- Qノイズキャンセリングの性能はどうですか?
- A
最大35dBのシングルフィードフォワード方式ANCを搭載しています。電車内や街中での雑音を軽減する効果はありますが、ハイエンド機ほどの静寂感は得られません。
- Q外音取り込み機能はありますか?
- A
はい、搭載されています。特に200Hz〜1kHz帯域の声やアナウンスを重点的に拾う仕様です。
- Q低遅延モードはどのくらい遅延を抑えられますか?
- A
ゲームモード時の遅延は約55msとされています。動画視聴や軽いゲームプレイには十分実用的です。
- Q充電時間はどのくらいですか?
- A
イヤホン本体は約1時間、充電ケースは約1.5時間でフル充電されます。
- Q音質は価格に見合いますか?
- A
音質はこの価格帯としては非常に優秀です。特に中高域のクリアさと広がりがあり、コスパは非常に高いといえます。
まとめ
水月雨 MoonDrop Space Travelは、6,000円前後の価格帯でありながら、音質・デザイン・ANC機能の三拍子が揃った優秀なTWSイヤホンです。
チューニングの良さやデザイン性は非常に高く、音楽を気軽に楽しみたい人にとってベストな選択肢になり得ます。防水やバッテリー持ちに不安はあるものの、この価格でこの完成度は驚異的。自分なら、軽量で音の良いTWSイヤホンを探している友人に間違いなく勧めるでしょう。