最近、「JBL Tour One M3 Smart Tx」というヘッドホンの存在を知りました。もともとJBLの音作りには信頼感があり、フラッグシップモデルには注目していたのですが、このモデルはただのワイヤレスヘッドホンではありません。ディスプレイ付きのスマートトランスミッター「Smart Tx」が付属していて、Bluetooth非対応機器でもワイヤレスで使えるという点に惹かれました。
また、LDAC対応で高音質な再生ができるだけでなく、JBL独自のリアルタイム補正付きノイズキャンセリングや空間オーディオ機能など、スペックを見るだけでも「これはすごいかも」と思わせる魅力があります。
この記事では、「JBL Tour One M3 Smart Tx」が本当に魅力的な製品なのか、そして気になるポイントや懸念点は何かを徹底的に調べてまとめました。購入を検討している方の判断材料になれば幸いです。
製品概要|JBL Tour One M3 Smart Tx

項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | JBL Tour One M3 Smart Tx |
発売日 | 2025年5月29日 |
価格(税込) | 57,200円 |
ドライバー | 40mm マイカドームダイナミックドライバー |
周波数特性 | 10Hz – 40kHz |
対応コーデック | SBC、AAC、LC3、LDAC |
Bluetooth | Ver.5.3(LE Audio対応予定) |
対応プロファイル | A2DP V1.4、AVRCP V1.6.2、HFP V1.8 |
ノイズキャンセリング | True Adaptive Noise Cancelling 2.0(リアルタイム補正付き) |
マイク数 | 合計10基(ノイキャン用8基、通話用2基) |
空間オーディオ | 対応(ヘッドトラッキング付き) |
再生時間 | 最大70時間(ANCオフ時)/40時間(ANCオン時) |
急速充電 | 5分充電で約5時間使用可 |
有線接続 | USB-Cデジタル(最大96kHz/24bit) |
重量 | 約278g(ヘッドホン本体)、約34.5g(Smart Tx) |
カラー | ブラック、モカ、ブルー(限定) |
アプリ連携 | JBL Headphonesアプリ(EQ、ANC、空間サウンド) |
付属品 | Smart Tx、USB-C/AUXケーブル、USB-Cケーブル、アダプタ、キャリングケース |
JBL Tour One M3 Smart Txの魅力とは?

JBL Tour One M3 Smart Txの最大の特徴は、付属するSmart Txトランスミッター。これにより、Bluetooth非対応の機器にも低遅延でワイヤレス接続が可能になり、テレビや飛行機、ゲーム機でも最高の音質を楽しめます。
Smart Txはディスプレイ付きで、楽曲情報や再生・一時停止操作が本体から行えるのも便利です。ワイヤレスイヤホンをより自由に活用できる仕掛けが満載です。
音質とノイズキャンセリング性能
40mmのマイカドームドライバーにより、JBLらしい迫力ある低音と、透明感ある高音域が見事に共存。特にLDAC対応により、ハイレゾ音源の再生も滑らかです。
また、True Adaptive Noise Cancelling 2.0は周囲の騒音を自動検出し、常に最適なノイズ抑制を実現。通勤・通学はもちろん、飛行機の中でも没入感ある音楽体験ができます。
Smart Txでできること
Smart Txは単なるBluetooth送信機ではありません。ディスプレイにより、接続デバイスの表示や再生中の曲情報を確認でき、曲送り・戻し、音量操作まで対応。
USB-Cまたは3.5mm端子での接続が可能で、Auracastにも対応。これにより、複数のJBLデバイスと同時に音声共有ができる未来的な使い方も。
装着感とデザイン性
ヘッドホン本体の重量は278gと軽量設計で、長時間使用しても疲れにくいイヤーパッド設計。側圧も程よく、耳全体を包み込むフィット感があります。
デザイン面では、シンプルかつ高級感のある外観で、カラバリには定番のブラックのほか、モカや限定ブルーも用意されています。
バッテリーと運用性
最大70時間の再生時間(ANCオフ時)はトップクラス。ANCオンでも40時間持つので、出張や旅行にも安心です。さらに5分充電で5時間使える急速充電も非常に便利。
Smart Txも十分なバッテリー持続力を持ち、USB充電で簡単に補充できます。
アプリ連携とカスタマイズ性
JBL Headphonesアプリでは、EQカスタマイズ、ANCレベル調整、空間オーディオの有効化などが可能。自分の聴き方に合わせて細かく調整できます。
また、アプリを通じてファームウェアアップデートも可能なので、今後の機能追加にも期待できます。
注目ポイント(特徴・機能)|JBL Tour One M3 Smart Tx

「JBL Tour One M3 Smart Tx」でまず目を引くのは、Smart Txトランスミッターの付属です。これは単なるBluetooth送信機ではなく、ディスプレイと操作ボタンを搭載し、スマホを介さずに曲送り・再生停止・音量調整などが可能。USB-Cや3.5mmオーディオ出力のある機器(ゲーム機・機内モニター・テレビなど)に接続するだけで、低遅延なワイヤレス再生が実現します(公式サイトより)。
また、音質面では40mmマイカドームダイナミックドライバーを搭載し、対応コーデックもSBC、AAC、LC3、そして**LDAC(ハイレゾ)**まで対応。JBLらしいパワフルな低音と、広がりある空間表現が期待できます。ノイズキャンセリングは「True Adaptive Noise Cancelling 2.0」で、周囲の音に応じて自動調整してくれる点も魅力です。
さらに、レビューサイト「AV Watch」(2024年5月掲載)では、空間オーディオ機能の自然さや、長時間装着しても疲れにくいイヤーパッドの快適さに高評価が集まっていました。ヘッドトラッキングによる立体感のある音場表現も「想像以上にリアル」という声が印象的でした。
個人的には、LDAC+ノイズキャンセリング+空間オーディオという三拍子が揃っているのに加え、Smart Txによって接続先を選ばず活用できる汎用性が特に魅力的だと感じています。外でも家でも妥協なく使えそうで、1台ですべてをカバーできる「理想のヘッドホン」かもしれません。
気になるポイント・注意点(懸念点)|JBL Tour One M3 Smart Tx
スペックだけを見ると死角がないように思える「JBL Tour One M3 Smart Tx」ですが、いくつか気になる点もあります。
まず、重量は約278gとやや重めです。最近のワイヤレスヘッドホンの中でも軽量モデルが増えている中で、この重量は長時間装着時に首や頭への負担が気になるかもしれません。レビューサイト「PHILE WEB」でも、着け心地は良好としつつも「長時間のリスニングでは少し重さを感じるかもしれない」とのコメントがありました。
次に、価格が57,200円(税込)と高価な点もネックです。確かに機能は充実していますが、WH-1000XM5やMOMENTUM 4など、同価格帯の競合製品と比べて突出しているかというと、判断が分かれるところ。特に、Smart Txを使わない人にとっては割高に感じる可能性もあります。
また、専用アプリでしか設定が変えられない機能が多い点も気になります。たとえば、EQや空間オーディオの細かな調整はJBL Headphonesアプリ必須のため、スマホを介さずに細かくカスタマイズすることは難しそうです。
そして最後に、Smart Txの充電端子はUSB-Cのみであり、他のUSB端子との互換性や、充電忘れへの対応がやや面倒かもしれません。もし旅行先や出張先でSmart Txの充電を忘れてしまうと、本来の利便性が発揮できない点は注意が必要です。
個人的には、ヘッドホンの重量感と価格に見合うかどうかのバランス、そしてSmart Txを実際に使うシーンがどれだけあるかが、自分の使用環境にマッチするかを判断する上で大切だと思いました。買う前に「本当に自分に必要な機能か?」を一度見直した方が良さそうです。
こんな人におすすめ|JBL Tour One M3 Smart Tx
「JBL Tour One M3 Smart Tx」は、音質・ノイズキャンセリング・接続性すべてに妥協したくないという方にぴったりのヘッドホンです。特に以下のようなニーズを持つ方に強くおすすめできます。
- ハイレゾ音源を高音質で楽しみたい人(LDAC対応)
- 飛行機やゲーム機などBluetooth非対応機器でも使いたい人
- 空間オーディオやヘッドトラッキングに興味がある人
- 長時間の移動や出張などでバッテリー持ちを重視したい人
- アプリで自分好みに細かく音質や機能をカスタマイズしたい人
Smart Txによってスマートフォン以外の機器ともシームレスに接続できる点は、他のワイヤレスイヤホンにはない大きな魅力。飛行機の機内エンタメや、Switch・PS5・テレビ視聴時など「今まで有線で我慢していたシーン」が快適になるのは大きな利点です。
一方で、比較対象としては、以下のような機種が候補に挙がるでしょう:
- SONY WH-1000XM6:ANC性能や装着感のバランスが優秀
- Sennheiser MOMENTUM 4 Wireless:長時間駆動と繊細な音質
- Bose QuietComfort Ultra Headphones:空間オーディオ体験と快適性重視
それぞれ特徴がありますが、「JBL Tour One M3 Smart Tx」は高機能かつ多用途な1台で全部こなしたい人にとって理想的な選択肢です。とくに、音楽鑑賞だけでなく映像・ゲームにも強いという点で、ライフスタイル全体にフィットするモデルだと感じました。
まとめ

「JBL Tour One M3 Smart Tx」は、音質・ノイズキャンセリング・機能性のいずれにも妥協がない、非常に完成度の高いワイヤレスヘッドホンでした。特に、付属のSmart Txトランスミッターによって、Bluetooth非対応機器との接続が可能になる点は唯一無二の特徴。通勤や外出先だけでなく、自宅のテレビやゲームでもワイヤレスで使えるのはかなり便利そうです。
また、LDAC対応の高音質再生、リアルタイム補正付きのANC、ヘッドトラッキング付き空間オーディオなど、JBLの最新技術が惜しみなく詰め込まれており、「フラッグシップ機らしさ」が随所に感じられました。
一方で、価格の高さや本体重量、アプリ依存の設定まわりなど、気になる点もいくつかありました。特に自分の場合、Smart Txを日常的にどこまで使うかが購入を迷うポイントです。飛行機に乗る機会が多かったり、テレビやゲームで頻繁にヘッドホンを使う人には最適だと思いますが、日常用途だけなら少しオーバースペックかもしれません。
とはいえ、「1台で全部やりたい」「どんなシーンでも最高の音を楽しみたい」という方にとっては、間違いなく魅力的な選択肢。自分も次の長距離出張が決まったら、真剣に購入を検討してみようと思います。価格に見合う価値があると感じられる、そんな一台でした。