AZLA ERINYS II ゲーミング特化イヤホン徹底レビュー

5.0
AZLA ERINYS II イヤホン

「AZLA ERINYS II」という名前を最初に見かけたのは、ゲーミング用のイヤホンを探していたときです。qdcとの共同開発、ハイブリッド構成、そしてFPSに特化したチューニングという文言に惹かれ、「これは今までのイヤホンとは違うかもしれない」と強く気になりました。特に、足音の定位や方向感が明確になるという点は、対戦系ゲームをよくプレイする自分にとって非常に魅力的でした。

ただし価格は49,500円(税込)と、それなりに覚悟のいる金額。実際に買って後悔しないか、他のイヤホンと比べて本当に優れているのか、慎重に検討したいと思い、この記事を書いています。

この記事では、AZLA ERINYS IIについて気になるスペックや特徴、他レビューでの評価、自分なりに気になったポイントなどを詳しく調べ、ゲーミング用途での適性を中心にまとめています。購入を迷っている方の参考になれば幸いです。

AZLA ERINYS II|製品概要

項目詳細
製品名AZLA ERINYS II
発売日2025年5月3日
価格49,500円(税込)
タイプカナル型(密閉型)
ドライバー構成ハイブリッド:10mm径ダイナミックドライバー ×1、BAドライバー ×1
再生周波数帯域10Hz~20kHz
インピーダンス18Ω
感度100dB
ケーブルqdc 2pinコネクター、4芯銀メッキOFC、3 in 1マルチプラグ対応
ケーブル長約120cm
重量約30g
フィルターフィボナッチフィルター採用
DACケーブルUSB-C(384kHz/32bit)、Lightning(48kHz/24bit)対応
付属イヤーピースSednaEarfit SE1500 / XELASTEC II(SS〜L 各種)
保証期間本体:1年、ケーブル類:6ヶ月

ゲーミング用途に最適な音作り

AZLA ERINYS IIは、FPSやTPSといった競技性の高いゲーミングにおいて有利なサウンドチューニングが施されています。足音や銃声の定位が非常に明瞭で、敵の位置を正確に把握しやすい音作りが特徴です。特に中高域における抜けの良さが、リアルタイムの戦況判断に役立ちます。

フィボナッチフィルターで自然な音像

高音の伸びや繊細さを実現するために採用されたのが、独自のフィボナッチフィルター。金属素材に刻まれた微細な渦状パターンが、不要な高音のピークをなめらかに整え、長時間聴いても疲れにくい音質を実現しています。これにより、ゲーミングだけでなく音楽鑑賞にも対応できる万能性を備えています。

DAC内蔵でスマホ直結もOK

AZLA ERINYS IIは、USB-CとLightningのDACケーブルが標準で付属しているのも大きな魅力。ゲーミング用PCだけでなく、スマートフォンやタブレットにもそのまま接続できるため、外出先や大会環境でも手軽に高音質が得られます。これにより、環境を選ばずに一貫した音質を維持することができます。

付属品も充実、装着感も抜群

イヤーピースは、定評あるSednaEarfit SE1500とXELASTEC IIがそれぞれサイズ違いで付属し、自分の耳にぴったり合う組み合わせを選ぶことができます。遮音性とフィット感が高く、長時間のゲーミングセッションでも耳が痛くなりにくい点は高評価です。また、キャリングケースや保護ポーチも備え、持ち運びも安心。

音楽用途やライブモニターにも使える万能性

ゲーミング用途を主軸としながらも、AZLA ERINYS IIは音楽用途でも高いパフォーマンスを発揮します。ハイブリッドドライバー構成によって、低域の迫力と中高域のクリアさを両立。ライブ配信やレコーディングモニターとしても信頼できる性能を備えています。

AZLA ERINYS II|気になるポイント・注意点(懸念点)

AZLA ERINYS II
AZLA ERINYS II 引用: https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_5599.php

AZLA ERINYS IIは全体的に非常に完成度の高いイヤホンですが、いくつか気になる点もあります。まず、価格帯が49,500円(税込)とかなり高めに設定されているため、コストに見合った効果を感じられるかどうかはユーザー次第です。特に、すでに高性能なゲーミングヘッドセットやIEMを所有している人にとっては、買い替えの動機が明確でない限り導入に躊躇するかもしれません。

また、構造上ハイブリッドドライバーの音のつながりがわずかに気になるというレビューも見受けられました(出典:価格.com レビュー)。特に中域と高域の境界で、わずかに違和感を覚えるという声もあり、音に一体感を重視する方は実機での試聴が推奨されます。

さらに、付属のDACケーブルは高性能な反面、やや太く取り回しにくいという指摘もありました。モバイル環境での使用が多い方は、携帯性についても事前にチェックしておくと安心です。

自分としても、普段からワイヤレスイヤホンに慣れているため、この有線仕様がどこまでストレスなく使えるのかは少し気になります。特にゲーム用途での頻繁な着脱や移動を考えると、断線や接続端子の劣化も頭に入れておくべきかもしれません。

AZLA ERINYS II|こんな人におすすめ

AZLA ERINYS II
AZLA ERINYS II 引用: https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_5599.php

AZLA ERINYS IIは、FPSやバトロワ系の対戦ゲームに本気で取り組んでいるプレイヤーに特におすすめのイヤホンです。音の定位や距離感が非常に重要となるシーンで、その実力を最大限に発揮します。ゲーム内の細かな音を聞き逃したくない、勝率を少しでも上げたいという人には最適です。

また、モバイルゲーミングや外出先でも高音質を維持したい人にとっても、DACケーブル付属という点は非常に大きなメリット。iPhoneやAndroid端末での使用にも対応しているので、機材を選ばずに使える自由度の高さも光ります。

音楽用途やライブモニターとしても優れているため、ゲーミングと音楽の両立を図りたいというユーザーにも好適。リスニングだけでなく、配信者や映像制作に携わる方にもおすすめです。

比較対象としては、Shure AONIC 5やFinal A8000、あるいはカスタムIEMのqdc製品が視野に入るかもしれません。いずれも高音質・高解像度で知られていますが、ゲーミングに特化したチューニングと付属品の充実度で見ると、AZLA ERINYS IIはユニークな立ち位置にあるといえるでしょう。

AZLA ERINYS II|まとめ

AZLA ERINYS IIは、ゲーミングに特化した設計と、qdcとの共同開発による本格的な音質へのこだわりが非常に魅力的だと感じました。FPSで重要な定位性能に優れ、スマホやPCなどマルチデバイス対応という利便性の高さも評価できます。さらに、付属品の充実ぶりや、音楽用途でも通用するクオリティは、この価格帯の中でもなかなかのものです。

一方で、価格は決して安くはなく、特に有線接続やハイブリッド構成のわずかな違和感など、人によっては気になるポイントもありそうです。正直、自分も「即決でポチる」ほどではありませんでしたが、それでも、ゲームで少しでも有利になりたい、そして音質にも妥協したくないという欲求には刺さる製品でした。

今は「買うべきか、もう少し他機種と比べるべきか」ちょうど悩んでいるところです。ただし、ゲーミング用途にここまで特化し、かつ高音質を両立させているイヤホンは他にあまりなく、最終的にはかなり有力な候補として残りそうです。ゲーミングの音環境を一段上げたい人にとっては、間違いなく一度は検討してみる価値があるモデルだと思います。

タイトルとURLをコピーしました