2025年注目のOpen型イヤホン決定戦
Open型イヤホン市場において、コストパフォーマンスとプレミアム機能の両極で注目を集める2機種が登場しました。Panasonic初のオープン型完全ワイヤレスイヤホン「RB-F10D」と、骨伝導技術のパイオニアShokzが満を持して投入した「OpenDots ONE」は、それぞれ異なるアプローチでユーザーの期待に応える”完成形”とも言える製品です。
2025年6月にほぼ同時期に発売されたこの2機種は、価格差約2倍という明確な差別化戦略を取りながらも、それぞれの価格帯で最高水準の価値を提供しています。
この記事では、技術仕様・音質・装着感・コストパフォーマンスの観点から詳しく比較分析し、購入を検討している方の最適な選択をサポートします。ぜひ最後までご覧ください。
製品概要とポジショニング
Panasonic RB-F10Dは2025年6月19日発売のPanasonic初のオープン型完全ワイヤレスイヤホンで、実売価格約13,860円のコストパフォーマンス重視モデルです。「耳をふさがない”ながら聴き”」をコンセプトに、特に音声コンテンツの聞き取りやすさに特化した設計となっています。
Shokz OpenDots ONEは2025年6月12日発売の骨伝導技術のパイオニアShokzが満を持して投入したイヤーカフ型イヤホンで、公式価格27,880円のプレミアムモデルです。クラウドファンディングで3.1億円という記録的な支援を集めた期待の製品で、Shokz初の空気伝導技術「OpenFit」を採用しています。
詳細スペック比較
基本仕様
項目 | Panasonic RB-F10D | Shokz OpenDots ONE |
---|---|---|
発売日 | 2025年6月19日 | 2025年6月12日 |
価格 | 約13,860円 | 27,880円 |
重量 | 8.7g×2(計17.4g) | 6.5g×2(計13g) |
装着方式 | 耳掛け・イヤーフック式 | イヤーカフ型 |
防水性能 | IPX4 | IP54 |
カラー | ブラック・クリーム | ブラック・グレー |
音響・ドライバー構成
Panasonic RB-F10Dは17mm×12mm大口径ダイナミック型ドライバーを搭載し、開放型構造による「空間に音が広がる感覚」を重視したチューニングが特徴です。中音域を前に出す設計で、特に人の声がくっきり聞こえるため、ポッドキャスト・音声配信・作業用BGMに最適化されています。
Shokz OpenDots ONEは16mm相当のカスタムデュアルドライバーシステム(11.8mm円形スピーカー×2)を搭載。独自のBassphere™テクノロジーとOpenBass 2.0により、オープン型としては優秀な低音再現を実現しています。Dolby Audio対応はShokz製品初の機能です。
バッテリー・充電性能
Panasonic RB-F10D
- 連続再生:7時間(単体)+ 25時間(ケース込み)= 32時間総再生
- 急速充電:15分充電で60分再生
- 充電端子:USB Type-C
Shokz OpenDots ONE
- 連続再生:10時間(単体)+ 40時間(ケース込み)= 50時間総再生
- 急速充電:10分充電で2時間再生
- 充電方式:USB-C + Qi規格ワイヤレス充電対応
バッテリー性能ではShokz OpenDots ONEが大幅にリードしており、特にワイヤレス充電対応は利便性で優位に立っています。
対応コーデック・接続性
両製品ともSBC・AAC対応でハイレゾコーデック(LDAC、aptX)には非対応です。Bluetooth 5.4対応でマルチポイント接続(2台同時)も両方サポートしています。
現在の価格情報
Panasonic RB-F10D価格状況

- 価格.com最安:12,100円(クリーム)
- Amazon:13,860円
- 楽天ビック:14,116円
- 在庫状況:安定供給、43店舗で取扱中
Shokz OpenDots ONE価格状況

- 公式サイト:27,880円
- 価格.com最安:20,796円(25%割引)
- Amazon:Shokz公式ストア販売
- 在庫状況:主要ECサイトで安定供給
価格差は約2倍となっており、予算に応じた選択が重要になります。
技術的特徴と違い
Open型イヤホン技術の違い
Panasonic RB-F10D(空気伝導)
- 従来のスピーカー技術をベースとした開放型設計
- より自然な音質で音楽鑑賞向き
- 音漏れは構造上避けられないが、日常使用では問題のないレベル
Shokz OpenDots ONE(空気伝導 + 独自技術)
- DirectPitch™技術による音漏れ抑制(逆音波利用)
- JointArc™構造(超薄型チタン合金)で90%以上のユーザーに快適フィット
- ダイナミック耳認識技術で左右自動判別
ユーザーレビューと専門評価
Panasonic RB-F10D評価
価格.com満足度:4.00/5.0
- 高評価点:軽量で長時間快適、通話品質が優秀、コスパが良い
- 改善点:音楽鑑賞では迫力不足、タッチ操作のフィードバックが弱い
Shokz OpenDots ONE評価
価格.com満足度:4.65/5.0(売れ筋ランキング9位)
- 高評価点:6.5gの軽さ、トップクラスの音質、音漏れ対策が優秀
- 改善点:操作カスタマイズの制限、高音質コーデック非対応
音質・装着感・通話品質比較
音質特性の違い
Panasonic RB-F10D
- 得意分野:音声コンテンツ(ポッドキャスト、ラジオ、通話)
- 音域バランス:中音域重視、人の声がクリア
- 推奨用途:作業用BGM、音声学習、オンライン会議
Shokz OpenDots ONE
- 得意分野:音楽鑑賞全般(特にメタル・ロック、バラード)
- 音域バランス:低音の存在感あり、立体的なサウンド
- 推奨用途:音楽鑑賞、エンターテインメント、アクティブ利用
装着感の比較
軽量性:Shokz(6.5g×2)がPanasonic(8.7g×2)より軽量
フィット感:Panasonicは柔軟シリコンフック、Shokzはチタン合金JointArc™
安定性:両製品ともランニング・ウォーキング対応、メガネ併用可能
通話品質
Panasonic RB-F10D:デュアルマイク + ENC機能により、掃除機使用中でも明瞭な通話が可能
Shokz OpenDots ONE:AIノイズキャンセリング搭載で騒がしい環境でもクリアな音声伝達
製品の強み・弱み分析
Panasonic RB-F10Dの特徴
強み
- 圧倒的なコスパ:競合の約半額で基本機能を網羅
- 音声特化設計:人の声の聞き取りやすさは同価格帯で最高レベル
- ビジネス適用:リモート会議・テレワークに最適化
- 日本ブランド:サポート体制とブランド信頼性
弱み
- 音楽鑑賞での迫力不足
- 専用アプリ非対応
- タッチ操作の改善余地
Shokz OpenDots ONEの特徴
強み
- 業界最高水準の軽量性:6.5gでの高機能実現
- 音漏れ対策技術:DirectPitch™で実用的なレベルまで抑制
- プレミアム機能:ワイヤレス充電、Dolby Audio、40時間バッテリー
- ブランド信頼性:骨伝導分野のパイオニア企業
弱み
- 高価格帯(エントリー層には手が届きにくい)
- ハイレゾコーデック非対応
- ゲーム用途での遅延
ターゲットユーザー層の違い
Panasonic RB-F10D推奨ユーザー
- 初心者・エントリー層:初めてのワイヤレスイヤホンユーザー
- 音声コンテンツ愛好者:ポッドキャスト・音声配信中心の利用
- 在宅ワーカー:リモート会議中心のビジネス利用
- 子育て世代:ながら聴きでの家事・育児
- コスパ重視層:基本機能を求める実用派
Shokz OpenDots ONE推奨ユーザー
- プレミアム志向:音質・機能性を重視するユーザー
- アクティブ層:スポーツ・フィットネス愛好者
- ファッション意識:アクセサリー感覚での使用
- ヘビーユーザー:長時間・多機能利用が前提
- ブランド重視:Shokzブランドのファン層
競合製品との市場ポジショニング
同価格帯競合製品
Panasonic RB-F10D(約14,000円)と競合
- Anker Soundcore AeroFit 2:角度調整機能付き
- Nothing Ear (open):独特デザインと高コスパ
- AVIOT Openpieceシリーズ:日本市場特化
Shokz OpenDots ONE(約28,000円)と競合
- Bose Ultra Open Earbuds:最高音質だが更に高価
- Sony LinkBuds Open:ブランド力とバランス型
- Sony Float Run:スポーツ特化設計
市場での位置づけ
Open型イヤホン市場(2024年22億ドル→2030年36億ドル予測)において、Panasonicはミドルエントリー層、Shokzはハイエンド層をターゲットとした明確な差別化戦略を取っています。
よくある質問(FAQ)
- Q音漏れはどの程度気になりますか?
- A
適切な音量(50-60%程度)であれば、両製品とも日常使用で問題になることはほとんどありません。Shokzの方がDirectPitch™技術により音漏れ抑制効果が高いです。
- Q音質はカナル型と比べてどうですか?
- A
低音の迫力や密閉感はカナル型に劣りますが、自然な音の広がりと周囲音の取り込みによる安全性が最大の魅力です。音質重視ならShokz、音声コンテンツならPanasonicが推奨されます。
- Q運動時の使用に適していますか?
- A
両製品とも軽いランニング・ウォーキングに対応。Shokzの方が軽量で安定性が高く、より激しい運動にも適しています。IPレーティングもShokz(IP54)がPanasonic(IPX4)より上位です。
- Qどちらが長時間装着に向いていますか?
- A
重量面ではShokz(6.5g)が軽量ですが、Panasonic(8.7g)も柔軟シリコンで快適性を確保。実際の装着感は個人差があるため、可能であれば試着が推奨されます。
- Qビジネス用途での選び方は?
- A
リモート会議中心ならPanasonic(音声特化、コスパ良好)、長時間使用とプレミアム機能を求めるならShokz(軽量、ワイヤレス充電)が適しています。
購入推奨とまとめ
選択指針
Panasonic RB-F10Dがおすすめな人
- 予算15,000円以下で十分な機能を求める
- 音声コンテンツがメイン用途
- 初めてのオープン型イヤホン
- ビジネス・実用性重視
Shokz OpenDots ONEがおすすめな人
- 予算に余裕があり、最高の装着感を求める
- 音楽鑑賞も重視したい
- プレミアム機能(ワイヤレス充電等)が必要
- アクティブ・スポーツ利用が多い
総合評価
Panasonic RB-F10D:★★★★☆(コスパ王者)
「同価格帯では最強レベルのコストパフォーマンスを実現。音声コンテンツに特化した実用的な設計で、Open型イヤホン入門機として強く推奨できます。」
Shokz OpenDots ONE:★★★★★(プレミアム完成形)
「骨伝導技術のパイオニアが示した空気伝導の新境地。価格は高めですが、それに見合う価値と完成度を提供する最高峰モデルです。」
両製品ともOpen型イヤホンとして優秀ですが、用途・予算・優先機能により最適解が大きく異なる特徴的な2機種です。実際の購入前には各製品の体験・試聴を強く推奨いたします。