【音楽制作の新定番】Acoustune RS THREE完全レビュー|プロ仕様のスタジオモニターイヤホンを徹底解説

3.5
Acoustune 「RS THREE」 イヤホン

音楽制作やミックス作業に本気で取り組むなら、モニターイヤホン選びは妥協できません。Acoustune RS THREEは、自宅スタジオでの制作に特化して開発されたスタジオモニターイヤホンです。

Acoustune RS THREEの主な特徴は以下の通りです:

  • スタジオ専用設計のMyrinx EL-Sドライバー搭載で、音の細部まで正確に再現
  • 1.8mの長尺ケーブルにより、デスクトップ環境での作業性が抜群
  • 250mWの高耐入力設計で、プロの現場での突発的なトラブルにも対応
  • Pentaconn Earコネクター採用で、接触不良のリスクを最小化
  • ドライで高解像度なサウンドにより、ミックスの粗を見逃さない

この記事では、Acoustune RS THREEのスペックから実際の音質、使い勝手まで、音楽制作者の視点で詳しくレビューします。DTMやミキシング作業で本当に使えるモニターイヤホンを探している方は、ぜひ最後までお読みください。

  1. Acoustune RS THREE|製品スペック
  2. Acoustune RS THREE|スタジオモニター専用設計のコンセプト
    1. ステージモニターからスタジオモニターへの進化
    2. プロ作曲家の要望を反映した設計
  3. Acoustune RS THREE|注目ポイント1:Myrinx EL-Sドライバーの超高解像度サウンド
    1. 医療用素材を採用した独自ドライバー
    2. スタジオ専用チューニング「EL-S」の進化
  4. Acoustune RS THREE|注目ポイント2:1.8mの長尺ケーブルがもたらす作業性
    1. デスクトップ環境での自由度が段違い
    2. プロ仕様の高耐久ケーブル
  5. Acoustune RS THREE|注目ポイント3:プロの現場で壊れない250mW耐入力設計
    1. 突発的なトラブルからドライバーを守る
  6. Acoustune RS THREE|注目ポイント4:接触不良ゼロのPentaconn Earコネクター
    1. 従来コネクターの問題を解決
    2. リケーブル時の注意点
  7. Acoustune RS THREE|注目ポイント5:硬質でドライな分析的サウンド
    1. 各帯域の音質特性
    2. 広い音場と優れた定位
  8. Acoustune RS THREE|注目ポイント6:プロ環境に対応する付属品
    1. 6.3mm変換アダプター標準装備
    2. 複数サイズのイヤーピース
  9. Acoustune RS THREE|気になるポイント
    1. リスニング用途には硬すぎる音質
    2. Pentaconn Earのリケーブル選択肢が限定的
    3. ポータブル用途には長すぎるケーブル
  10. Acoustune RS THREE|おすすめな人・使用シーン
    1. DTMクリエイター・作曲家
    2. ミキシング・マスタリングエンジニア
    3. 動画編集者・YouTuber
    4. 分析的に音楽を聴きたいオーディオファイル
  11. Acoustune RS THREE|競合製品との比較
    1. vs SHURE SE215
    2. vs Sennheiser IE 100 PRO
    3. vs Acoustune RS ONE
  12. Acoustune RS THREE|よくある質問(Q&A)
  13. Acoustune RS THREE|まとめ

Acoustune RS THREE|製品スペック

まずはAcoustune RS THREEの基本スペックを確認しましょう。

項目仕様
製品名Acoustune RS THREE
型式密閉型ダイナミックイヤホン
ドライバーMyrinx EL-S 9.2mm
周波数特性20Hz〜40kHz
インピーダンス32Ω
感度108dB/mW
最大耐入力250mW(1kHzサイン波テスト)
ケーブルARM011L(1.8m、Pentaconn Ear)
コネクターPentaconn Ear Long-Type
プラグ3.5mmステレオミニプラグ(金メッキ)
ハウジング素材ポリカーボネート
カラークリア、スモーク
付属品イヤーピース複数サイズ、6.3mm変換アダプター、キャリングケース
価格約15,000円前後

Acoustune RS THREEは、20Hz〜40kHzというハイレゾ音源にも対応する広帯域再生能力を持っています。32Ωのインピーダンスは、スマートフォンでも駆動できる一方で、プロ用のオーディオインターフェースとの相性も抜群です。

Acoustune RS THREE|スタジオモニター専用設計のコンセプト

Acoustuneには「HS」シリーズというリスニング向けフラッグシップラインがありますが、Acoustune RS THREEが属する「RS」シリーズは、全く異なる思想で開発されています。

ステージモニターからスタジオモニターへの進化

RSシリーズには「RS ONE」というステージモニター向けモデルが先行して存在しました。RS ONEはライブ演奏中の激しい動きや大音量環境での使用を想定し、低域重視のパワフルなサウンドが特徴です。

一方、Acoustune RS THREEは「スタジオモニター」として開発されました。ライブ会場ではなく、自宅スタジオやレコーディングブースで、静かに音源と向き合う環境を想定しています。そのため、音の量感よりも「解像度」と「正確性」が最優先されています。

私自身、自宅でDTM作業をする際、スピーカーでは確認しづらい細かいノイズやパンニングの確認にイヤホンを使いますが、Acoustune RS THREEはまさにその用途に特化した製品だと感じました。

プロ作曲家の要望を反映した設計

Acoustune RS THREEの開発では、実際に活躍するプロの作曲家たちにインタビューを行い、制作現場でのニーズを徹底的に調査したそうです。

その結果、以下のような要望が多く挙げられました:

  • サブベース(超低域)の量感を正確に確認したい
  • リップノイズや歯擦音などの微細なノイズを見逃したくない
  • 複雑なパンニングや空間エフェクトの処理を確認したい
  • 長時間の作業でも疲れない装着感がほしい

Acoustune RS THREEは、これらの現場の声を製品仕様に反映させた、真のプロ向けツールとして誕生しました。

Acoustune RS THREE|注目ポイント1:Myrinx EL-Sドライバーの超高解像度サウンド

Acoustune RS THREEの音質の核心は、新開発の「Myrinx EL-S」ドライバーにあります。

医療用素材を採用した独自ドライバー

Acoustuneの代名詞である「Myrinx(ミリンクス)」は、医療用グレードの特殊なポリマーバイオマテリアルを振動板に採用した独自のダイナミックドライバーです。人工皮膚や手術用縫合糸などに使われる素材で、以下の音響的メリットがあります:

  • 高い内部損失: 素材自体が余分な振動を吸収するため、共振による音の濁りが極めて少ない
  • 長期安定性: 経年劣化が少なく、長く使ってもサウンドが変化しにくい
  • 優れたダイナミックレンジ: 微小な音から大音量までリニアに反応

スタジオ専用チューニング「EL-S」の進化

兄弟機のRS ONEに搭載された「Myrinx EL」ドライバーは、ステージユースを想定して低域の量感と耐久性を重視していました。一方、Acoustune RS THREE専用に開発された「Myrinx EL-S」は、より精密な制御を実現しています。

具体的には:

  • 振動板の剛性と重量バランスを見直し、音の立ち上がりと減衰をより高速化
  • 振動板の無駄な動きを抑制することで、高域の歪みを大幅に低減
  • リバーブの消え際まで正確に描写する能力を獲得

正直に言えば、Acoustune RS THREEで聴くと、今まで気づかなかった録音の粗やノイズがたくさん見つかります。それだけ解像度が高いということですね。

Acoustune RS THREE|注目ポイント2:1.8mの長尺ケーブルがもたらす作業性

一般的なポータブルイヤホンのケーブル長は1.2m程度ですが、Acoustune RS THREEには1.8mの長尺ケーブル「ARM011L」が付属します。

デスクトップ環境での自由度が段違い

この40cmの違いが、実際の作業効率に大きく影響します:

  • PC本体を机の下に置いている場合でも延長ケーブル不要
  • オーディオインターフェースがラックの奥にある環境でも対応可能
  • キーボードやギターを演奏しながらのモニタリングも快適
  • 立ち上がったり体を動かしたりする動作にもゆとりがある

私自身、オーディオインターフェースが机の端にあるため、1.2mのケーブルでは常に引っ張られる感覚がありストレスでした。Acoustune RS THREEの1.8mケーブルは、このストレスを完全に解消してくれました。

プロ仕様の高耐久ケーブル

ARM011Lケーブルは、長さだけでなく素材と構造にもこだわっています:

  • 高純度リッツ線: 信号伝送ロスを最小化
  • ケブラー補強: アラミド繊維の編み込みで断線に強い構造
  • ダブルシールド・ツイスト構造: 外部ノイズを遮断し、高S/N比を実現
  • 低タッチノイズ設計: 衣擦れ音が少なく、作業に集中できる

椅子のキャスターで踏んでしまったり、機材に引っ掛けたりといったトラブルにも耐えられる、まさにプロの現場で使える堅牢性です。

Acoustune RS THREE|注目ポイント3:プロの現場で壊れない250mW耐入力設計

Acoustune RS THREEの隠れた強みが、250mWという驚異的な耐入力性能です。

突発的なトラブルからドライバーを守る

プロの現場では、機材トラブルや誤操作で突発的に過大な信号が入力される事故が起こり得ます。フィードバックループが発生したり、ミキサーのゲインを誤って最大にしてしまったり。一般的なイヤホンなら、ドライバーが破損してしまうレベルの入力です。

Acoustune RS THREEは、こうした事故を想定した設計になっています:

  • ロングストローク設計: 振動板が大きく振幅しても物理的な接触を避ける十分なクリアランス
  • 大型バックキャビティ: 振動板背面の空気室を大きく取り、大振幅時のリニアリティを維持

この「壊れない」という信頼性は、音質以上に重要な要素かもしれません。いざという時に壊れないツールこそ、プロが求めるものです。

Acoustune RS THREE|注目ポイント4:接触不良ゼロのPentaconn Earコネクター

Acoustune RS THREEは、MMCXや2-pinといった一般的なコネクターではなく、「Pentaconn Ear」コネクターを採用しています。

従来コネクターの問題を解決

一般的なMMCXコネクターは回転による摩耗で接触不良が起きやすく、2-pinコネクターはピンが折れたり穴が広がって抜けやすくなったりする問題がありました。

Pentaconn Earはこれらの問題を解決するために設計された次世代コネクターです:

  • 高い接触信頼性: プラグとジャックが面で接触し、振動や回転に強い
  • 低接触抵抗: 導電性能が高く、音質劣化を最小限に抑制
  • 機械的強度: 嵌合がしっかりしており、抜け落ちにくい

リケーブル時の注意点

Acoustune RS THREEは「Pentaconn Ear Long-Type」という、軸が長いタイプのコネクターを採用しています。これはハウジング側の防水・防塵のための凹み構造に対応するためです。

市販のリケーブル用Pentaconn Earケーブルには「標準タイプ(軸が短い)」もあり、これらはAcoustune RS THREEには物理的に届かない場合があります。リケーブルする際は必ず「Long-Type対応」または「Acoustune互換」と明記された製品を選んでください。

Acoustune RS THREE|注目ポイント5:硬質でドライな分析的サウンド

Acoustune RS THREEのサウンドキャラクターは、一言で表すなら「硬質で極めて解像度の高い、ドライなモニターサウンド」です。

各帯域の音質特性

低域: 量感は控えめで、非常に引き締まったタイトな低域です。ベースラインの音階やキックドラムのアタック・リリースが明確に分離して聴こえます。量でごまかさず、低域楽器の形状を正確に把握できます。

中域: ボーカル帯域の明瞭度が非常に高く、リップノイズやブレスノイズ、クリッピング歪みなどが強調されて聴こえる傾向があります。これにより、ボーカルトラックの編集作業でノイズを見逃すリスクが大幅に減ります。

高域: 40kHzまで伸びる超高域再生能力により、シンバルの倍音やギターの弦の質感が鮮明に再現されます。歯擦音(シビランス)も明確に再生されるため、ディエッサー処理が必要な箇所を簡単に見つけられます。

広い音場と優れた定位

密閉型イヤホンでありながら、Acoustune RS THREEの音場は比較的広く設計されています。特に左右方向への広がりがあり、パンニングされた楽器の位置関係を把握しやすいです。

多数のトラックが重なるポップスやオーケストラでも、各楽器が団子にならず、それぞれの位置から音が鳴っていることを確認できます。

Acoustune RS THREE|注目ポイント6:プロ環境に対応する付属品

Acoustune RS THREEのパッケージには、プロの制作現場を想定した付属品が含まれています。

6.3mm変換アダプター標準装備

多くのオーディオインターフェースやミキサーのヘッドホン出力は、6.3mmフォーンジャックです。Acoustune RS THREEには3.5mmから6.3mmへの変換アダプターが同梱されているため、購入後すぐに業務用機器に接続できます。

別途アダプターを探す手間がなく、音質劣化の少ない純正品が最初から付属しているのは嬉しい配慮です。

複数サイズのイヤーピース

装着感とフィット感は音質にも大きく影響します。Acoustune RS THREEには複数サイズのイヤーピースが付属しており、自分の耳に合ったサイズを選べます。

私自身は最初Mサイズを使っていましたが、Lサイズに変更したところ遮音性が向上し、低域の聴こえ方も改善されました。

Acoustune RS THREE|気になるポイント

非常に優秀なAcoustune RS THREEですが、いくつか気になる点もあります。

リスニング用途には硬すぎる音質

Acoustune RS THREEの音は、あくまで「作業用」です。音楽を美しく聴かせるための艶や響きの付与は徹底的に排除されています。

そのため、リラックスしてBGMとして音楽を流すような用途には情報量が多すぎて、聴き疲れする可能性があります。通勤通学のリスニング用途をメインに考えているなら、もっとリスニング向けのイヤホンを選んだ方が良いでしょう。

逆に、音源に含まれるすべての情報を聴き取りたい、楽器の指使いや息遣いまで感じたいという分析的なリスナーには最適な選択肢です。

Pentaconn Earのリケーブル選択肢が限定的

Pentaconn Earコネクターは信頼性の高い優れた規格ですが、MMCXや2-pinと比較するとリケーブル用製品の選択肢が少ないのが現状です。

さらにAcoustune RS THREEは「Long-Type」という特殊な規格のため、対応するケーブルがさらに限られます。将来的にケーブルを交換したい場合は、事前に対応製品を確認しておく必要があります。

ポータブル用途には長すぎるケーブル

1.8mというケーブル長は、デスクトップ環境では大きなメリットですが、通勤通学などのポータブル用途では逆にデメリットになります。

余ったケーブルをどう処理するか、絡まないようにどう持ち運ぶかが課題になります。あくまでAcoustune RS THREEは「スタジオ用」であり、外出先での使用は想定されていないと考えるべきでしょう。

Acoustune RS THREE|おすすめな人・使用シーン

Acoustune RS THREEは、以下のような方に強くおすすめします。

DTMクリエイター・作曲家

自宅スタジオで楽曲制作を行うDTMクリエイターにとって、Acoustune RS THREEは理想的なモニターツールです。

  • シンセサイザーのレイヤーや打ち込みドラムの細かい調整
  • キックドラムとベースの周波数の被りチェック
  • リバーブのテールが他の楽器を邪魔していないかの確認
  • 夜間の作業でも高い遮音性により集中できる

私自身、シンセベースのサブベース成分の量感調整にAcoustune RS THREEを使っていますが、スピーカーよりも正確に判断できています。

ミキシング・マスタリングエンジニア

プロのエンジニアにとって、Acoustune RS THREEは優秀な「サブモニター」になります。

  • リスナーがイヤホンで聴いたときの音のチェック
  • クリックノイズやリップノイズの検出と除去作業
  • YouTube・配信向けコンテンツの音声品質確認
  • 微細なパンニングや定位の確認

メインモニターとして使うには慣れが必要ですが、スピーカーでは見逃しがちな粗を見つけるツールとしては最高クラスです。

動画編集者・YouTuber

映像クリエイターやYouTuberにとっても、Acoustune RS THREEは有用なツールです。

  • ナレーションの明瞭度と聞き取りやすさの調整
  • BGMと音声のバランス調整
  • 不要なノイズの検出と除去
  • 長時間編集作業での快適な装着感

視聴者の多くがイヤホンで動画を見る時代だからこそ、制作側もイヤホンでのチェックが必須です。

分析的に音楽を聴きたいオーディオファイル

音楽制作をしない方でも、音源の細部まで分析的に聴き込みたいオーディオファイルには最適な選択肢です。

  • レコーディングエンジニアの技術を感じ取りたい
  • アコースティック楽器の生々しい質感を味わいたい
  • マスタリングの違いを比較分析したい
  • ハイレゾ音源の真価を確認したい

ただし繰り返しになりますが、リラックスして音楽を楽しむ用途には向かないので注意してください。

Acoustune RS THREE|競合製品との比較

同価格帯の代表的なモニターイヤホンと比較してみましょう。

製品名Acoustune RS THREESHURE SE215Sennheiser IE 100 PROAcoustune RS ONE
価格約15,000円約12,000円約13,000円約12,000円
用途スタジオモニターステージ/汎用ステージ中心ステージモニター
サウンド高解像度・ドライウォーム・中低域重視ドンシャリ・楽しいパワフル・低域重視
ケーブル長1.8m1.2m1.3m1.2m
コネクターPentaconn EarMMCX独自規格Pentaconn Ear
最適環境自宅スタジオライブ/屋外ライブ/練習ライブ会場

vs SHURE SE215

SE215は長年のベストセラーで、バランスの取れたウォームなサウンドが特徴です。Acoustune RS THREEと比較すると、SE215の方がリスニングライクで聴きやすい音です。

しかし、解像度と高域の伸びではAcoustune RS THREEが圧倒的に上です。現代的なシンセサウンドやハイレゾ音源のモニタリングには、Acoustune RS THREEの方が適しています。

vs Sennheiser IE 100 PRO

IE 100 PROはドンシャリ傾向で、リスニングとモニタリングを両立した楽しい音が魅力です。Acoustune RS THREEはより「フラットかつ分析的」で、エンターテイメント性よりも正確性を重視しています。

また、IE 100 PROは独自コネクターでリケーブルの選択肢が限られますが、Pentaconn Earは接点の信頼性で優位性があります。

vs Acoustune RS ONE

兄弟機のRS ONEとは役割が明確に分かれています。RS ONEは「ライブの熱量を伝える」ための音、RS THREEは「音源の真実を伝える」ための音です。

決定的な違いはケーブル長(1.2m vs 1.8m)と低域のチューニング。自宅での制作作業がメインなら、迷わずRS THREEを選ぶべきです。

Acoustune RS THREE|よくある質問(Q&A)

Acoustune 「RS THREE」
Q
スマートフォンでも十分な音質で使えますか?
A

インピーダンス32Ω、感度108dB/mWなので、スマートフォンでも十分な音量は取れます。ただし、本領を発揮するにはオーディオインターフェースやDAPなど、駆動力のある機器での使用をおすすめします。

Q
音楽鑑賞にも使えますか?
A

使えますが、用途を選びます。音源に含まれる全ての情報を聴き取りたい分析的なリスナーには最適ですが、リラックスしてBGMとして楽しむ用途には情報量が多すぎて疲れるかもしれません。

Q
ケーブルの長さが作業の邪魔になりませんか?
A

デスクトップ環境では1.8mの長さが非常に快適です。むしろ短いケーブルの方がストレスになります。ただし、ポータブル用途では長すぎるので、あくまでスタジオ用と考えてください。

Q
耐久性はどうですか?
A

ポリカーボネートハウジング、ケブラー補強ケーブル、250mW耐入力設計など、プロ仕様の高耐久性を持っています。落下や過大入力にも強く、長く使えるツールです。

Q
リケーブルはできますか?
A

可能ですが、Pentaconn Ear Long-Type対応のケーブルが必要です。通常のPentaconn Earケーブルでは物理的に届かない場合があるので、購入前に必ず対応を確認してください。

Acoustune RS THREE|まとめ

Acoustune RS THREEは、音楽制作の現場で本当に必要とされる機能を徹底的に追求したスタジオモニターイヤホンです。

派手な宣伝文句やエンターテイメント性はありませんが、その音は冷徹なまでに正直で、作業効率を高めてくれます。1.8mの長尺ケーブル、250mWの高耐入力設計、信頼性の高いPentaconn Earコネクター、そしてMyrinx EL-Sドライバーによる超高解像度サウンド。これら全ての要素が「デスクトップでの音楽制作」という一点に向けて収束しています。

正直に言えば、Acoustune RS THREEで制作した音源を聴くと、今まで気づかなかった粗やノイズがたくさん見つかり、やり直しが増えました。でもそれこそが、このイヤホンの価値なんです。最終的に完成する作品のクオリティは、間違いなく向上しています。

約15,000円という価格は、プロ用機材としてはエントリークラスですが、その性能と信頼性はハイエンド機に匹敵します。自宅スタジオで本気のクオリティを追求するクリエイター、ミックスの粗を徹底的に潰したいエンジニア、動画の音声品質を向上させたい映像クリエイター。そんな方々にとって、Acoustune RS THREEは制作環境における「音の真実」を映し出す、最も信頼できる鏡となるでしょう。

私自身、Acoustune RS THREEを使い始めてから、制作プロセスが大きく変わりました。もう手放せません。音楽制作に本気で取り組むなら、ぜひ一度試してみてください。きっとあなたの制作環境になくてはならないツールになるはずです。

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